「違う」と共生する

この地球に多種多様な生命が存在するのは、20億年前の一つの出会いから。

約20億年前、私たちの祖先「アーキア」が「ミトコンドリア」を自分の体内に取り込んだことにより、私たち「真核生物」は誕生し、多種多様な生命体が地球上に広がりました。

祖先といっても「アーキア」は古細菌と呼ばれる原核生物の時代、私たちとは似ても似つかない姿をしていました。

異物をあえて取り込む

当時、私たちの祖先「アーキア」にとって「ミトコンドリア」はいわば“異物”。

ではなぜ私たちの祖先は、そんな”異物“をあえて自分の体内に取り込んだのでしょうか?

理由は、”生きるのに有利だったから“です。

当時、光合成をするバクテリアにより、地球上の酸素濃度は徐々に上がっていっていました。

今や酸素なしには生きられない私たちですが、当時の生命にとって酸素は猛毒。

その猛毒ある酸素を解毒してくれるのが「ミトコンドリア」だったのです!

つまり自分にない機能を持っている他者との共生の始まりです。

かくして、私たちの祖先アーキアは異物「ミトコンドリア」を体内に取り込み、酸素から自分自身を守る術を身につけて真核生物としての歴史を歩み始めました。

お互いを知って取り込み合う

自分に似ているものは理解しやすいし愛しやすいですが、自分と違うものは理解にエネルギーがいるし排除・敬遠しがちです。

しかし、自分に持っていないものを持っている他者と協力、共生したら、思ってもいない発展があることを私たちの遠い祖先が証明してくれました。

ミトコンドリアがくれたハプログループも、ハプロそれぞれに強みや弱みがあって違うけれど、お互いを知って取り込み合えば、可能性は大きく広がります