ギール里映さま プロフィール
経営者のビジネスからプライベートまでサポートする「経営軍師」として活躍中。
学生時代にイギリスに留学し、ジャーナリズムを専攻。帰国後は、派遣会社の事務職や現代美術画廊でアートディレクターとして国内外での絵画の売買の仕事を経験。父親の病気をきっかけにヨガ、食養生の世界に興味を持つ。
自身の不妊治療のためアメリカで食養生を学び、その後1年半をかけて自身で実践。2011年、39歳で念願の長男を出産した。
その後、起業塾で一からビジネスを勉強後、2018年食べトレ協会を設立し、食の専門家として子どもの食育に従事。
2022年に食べトレ協会を知人に譲渡し、今は「経営軍師」として経営者のビジネスからプライベートまでをサポートしている。
DNAタイプ「ハプロM」
ギール里映さんのDNAタイプは、「ハプロM」。
ハプロMをひと言で表すなら、自分に正直な前人未到の地の「開拓者」です。
インタビュー日:2024年3月4日
自分の人生の主人公は自分
自分の人生の主人公は自分
経営コンサルタントではなく「経営軍師」という肩書きで活動されているギールさん。
経営コンサルタントはビジネスでうまくいくサポートをする役割ですが、「経営軍師」はお仕事だけではなく、その人のプライベートも含めていい方向に向かうお手伝いをするそう。
いわばプライベートと仕事、両方の相談役です。
-「自分の人生の主人公は自分」だと、ギールさんは力強くおっしゃいます。
ギール「自分の人生は、自分が舵を取っていないとおかしくなる。でも、いつも真ん中でブレずにいれるわけじゃないんですよね。自分のことは自分が一番見えないんです」
– 自分はクライアントにとっての話し相手だと、ギールさんは言います。
ギール「みなさん(クライアント)は、私に話す(相談する)だけで自分で自分の気持ちに気が付くから、自分がどうしたいかを自分で決めなさいと促すだけです」
ハプロMは、まさに自分自身の感覚を信じて生きるタイプ。
自分の感覚というものが自分の軸なんです。
だからハプロMにとって、人生とは自分の研究、まさに自分の軸をしっかりと固めていく作業。
話を聞いてあげて、自分で自分の人生の舵を取れるようにサポートする、これがハプロM的サポート方法です。
その人が一番言ってほしくないところを言う役
その人が一番
言ってほしくないところを言う役
「経営軍師」としてのギールさんの役割は、その人(クライアント)が一番言ってほしくないところをあえて言うことだそう。
ギール「本当のことを言ってあげることが大事だと思うから。本人が本当にしたいことを私が掴み取って、それができるように発破を掛けたり、優しくしたりと手法は色々です。本当のことだけじゃなくって、本人のやる気を出させるために嘘をつくこともありますよ!アジアでは嘘も方便ですから(笑)」
ハプロMにとって、本当のことを言うことは愛情。
好きな相手、大切な相手だからこそ、嫌なことでもはっきりと言うことが愛情だと、ハプロMは思います。
しかし、ただはっきりとした率直な意見を好むというわけでなく、そこに愛情、つまり「あなたを思っているからこそ言うよ」という気持ちが感じられることが何よりも大切なのです。
表現者、でも自分本位なだけじゃない
表現者、
でも自分本位なだけじゃない
書くことが特段好きと思ったことはなく、読書量も人並みというギールさん。
「起業したらやれ」と言われて始めたメルマガだったけれど、書いているうちに良い反応が返ってくるようになり、メルマガ読者からビジネスの申し込みも入ってくるように。
– だんだん書くことが楽しくなり、日常的になっていったとか。
ギール「以前はメルマガで集客もしていましたが、ここ2年ほとんどしていません。今は普段の気づきやつぶやきを書いていますが、反応がいいんです。開封率は20%を下回らないですね。もしかして書くことが得意?と最近思い始めているんです」
– メルマガの開封率20%ってかなりすごいこと。
ギール「表現が好きとか思ったことないんです。でもついつい読んじゃうって言われます。自分の考えていること、感じたことを表現しているけれど、だからって自分本位なだけじゃなく受け取ってもらえるかどうかも考えています」
ハプロMは発信者。
発信することが得意な人が多いんです。発信の方法はメルマガなどの文章や、YouTubeなどの動画だったりと様々です。YouTubeでは「はーちゃんねる」が登録者数196万人(2024年10月現在)の川口春奈さんや、「ハロー!ミキティ」が人気の藤本美貴さんもハプロMです。
ハプロMは等身大の姿や思ったまま、感じたままをキャッチーに表現するのが上手です。
必要なのはマインド
必要なのはマインド
子どもの頃から貧血だったというギールさん。
実家が京都の料理屋だったこともあり、最高の食生活をしているんだから、これ以上食生活を改善するというアイディアは持っていませんでした。
お父様のお病気、そしてヨガとの出会いをきっかけに食養生に目覚め、ご自身の食生活にも取り入れてみたそうですが、当時悩んでいた不妊は改善しなかったそうです。
– しかし、思わぬご自身の変化により、お子さんを授かります。
ギール「今の自分は幸せじゃないかと思えた瞬間に自然妊娠できたんです。夫もいるし、お金にも困っていない。妊娠はできないけど体も健康だし、充分幸せじゃないかって」
– 最後の一線を越える(妊娠する)ために必要だったのはマインドだった。
ギール「完璧な食事とライフスタイルで完璧な体になると思っていたけど、自分のマインドが感謝ができなくて、なんで自分ばっかりと周りを責めていたらうまくいかないんです」
– その後、子どもの食養生を伝える活動を始めたギールさん。
ギール「食養生を伝えるというよりも、食は入り口、きっかけです。心が変わらないと、いくら食事を変えても変わらないーそういうことを伝えたいと思ったんです」
ハプロMはのめり込むタイプなので、自身が解決したいことがあると、色々試したりそこに没頭する傾向があります。
しかし、視点を転換するのも上手なんです。周りからのひと言で、自分の視点も色々変えてみようとする。そうすると、もっと自分の取り巻く世界が急にポジティブに見えてきたり。
元々ポジティブシンキング志向ですし、「気付き」も好きなタイプ。
突然、今までと世界の見え方が変わっちゃうことだってハプロMにはそんなに珍しくないことです。
ものごとが上手くいくときは自分の力ではない
ものごとが上手くいくときは自分の力ではない
「自分の人生の主人公は自分」と明言するほど、自分軸がしっかりあるギールさん。
一方で、真逆とも思えるこんな考え方もお持ちです。
ギール「自分以外の何かの力がないと大成功なんかできません。ものごとが上手くいく時って自分の力ではないんですよね。自分がこうしたいという思いが強すぎると、そこに乗れないんです」
自分の人生の舵取りは自分でする。でもギールさんにとって、それは自分以外の力を借りないということではないのです。大成功する時の自分以外の力の重要性もわかっているから、それに乗っかれる自分になることも自分次第。
ギール「例えば、わからないからコンサルタントに相談に行ったのに、その人の言うことを聞かなかったら何のために行くんだということです。誰かの提案を素直に受け取って、それに乗っかることでうまくいくことがあります」
– 子どもの食養生の活動も良くも悪くも何も考えずに乗っかったというギールさん。
ギール「自分には知識があるし、自分の子どもの食育には困っていないし、元々やろうと思っていたわけじゃなかったんですけど、アドバイスを素直に受け取ってやってみたら、どハマりして上手くいったんです」
ハプロMは変化が好き。
周りから、自分にない知識や考え方を取り入れて自分を肉付けしていきます。だから周囲からの影響で自分自身が変わることも、自分が進む方向性が変わることにも抵抗はありません。
自分がまだ見えていない世界を周囲の力によって見せてもらいたいと思う世界観も持っています。
自由に考えることが当たり前すぎるアイディアマン
自由に考えることが
当たり前すぎるアイディアマン
ギールさんは1を聞いたら10まで想像してどんどん進めたいタイプ。
ギール「自分がこの通りにやれと言われたら嫌なタイプ。人に指導やサポートをするときも、自由を与えた方がやりやすいかなと、配慮のつもりで好きにやってというんですが、どうしたらいい?と聞かれるんです。最近は、ちゃんと細かく言って欲しい人がいることも学びました」
– また、ギールさんはキャンペーン(企画)を作るのが得意だそうです。
ギール「こんなことやったら面白いんじゃない?と思うことを企画にするんですけど、どうやったらそんなこと考えられるの?と聞かれるんです。私は、世の中には奇抜な人がいくらでもいるんだからあくまで自分はノーマルだと思うんですけど」
– 2022年まで代表理事を務めた「食べトレ協会」も、初めから手放すつもりで作ったとのこと。
ギール「私がいつまでもトップをやっていたら、協会は自分以上の存在にならないので」
ハプロMは自分が考えつくことには限界があるから、制限をかけずに他の人の自由な発想を聞いたり、実際にやって見せてもらうことで、自分の想像外のことに出会いたいんです。
ハプロMはインプットに貪欲です。
だからこそ、周囲が驚くようなアイディアのアウトプットもできるんですよね。
仕事は楽しく
仕事は楽しく
お金も大事な観点だけど、仕事は楽しくなかったらできないと言うギールさん。
基本的にモチベーションが湧く人としかお仕事はしないそうです。
-「仕事を楽しくする=好きなことを仕事にする」ではない
ギール「好きなことを仕事にすると苦しいんです。昔は自分が好きなことが仕事になれば素敵だなと思っていました。でも現実的にはお金を稼いで生活しなければいけません。生きるには稼ぐことが先に立って、好きなことは後回しになる」
– 料理屋さんを営まれていたご両親を見ても感じたそう。
ギール「例えばお客様に良いものを提供したいと思えば、どんどん材料の原価が上がっていきます。でも値段は上げられない。料理が好きだからとこだわれば経営は苦しくなる」
ギール「好きなことは、好きに楽しく何の気負いもなくやったほうが楽しいでしょう。仕事は自分の才能があることを仕事にするほうがうまくいくし、ストレスがありません。”好き”という執着がないから楽しくできるんです」
– では、ギールさんにとって、仕事においての”楽しい”とは?
ギール「成果が出るから、結果が出るから楽しいんです。逆に結果が出ないことは苦しいですね」
ハプロMは何をするにも「楽しい」と思えることが大事。
そして「達成感」もハプロMが必要とするところです。
日々生きていて、何を得られたか、何を達成してきているかを、定期的に棚卸し(整理)する方も多いんです。
ターニングポイントは息子さんの誕生
ターニングポイントは
息子さんの誕生
ギールさんは、息子さんの誕生をきっかけに自分の人生を反省したそうです。
ギール「すごく頑張ってきたつもりだけど、手に入らなそうなものに対して努力した経験がなかったんです。親がそんな在り方をしていたら、子どもが何かに向かって一生懸命に頑張ることはできないだろうと思ったんです。それで親の私が死ぬ気で頑張ろうと思って起業をしたんです。息子が生まれて来なかったら何となくそこそこな感じで生き続けてきたかもしれません」
ハプロMの女性は、子どもを産んだ後に強くなる方が多いんです。子どもにどんな背中を見せるのか、そこが原動力になります。
今まで向かなかった仕事、失敗
今まで向かなかった仕事、失敗
前提としてダメだったことは一個もない、全て必要な経験とギールさんは言います。
ギール「集団の中で働くのは苦手ですね。以前に集団の中で働く機会があったのですが、自分の意見が通らなかったり、勝手にやったと言われたり。人付き合いがそもそも苦手なので、人との関わりや一緒に動く方法を勉強しようと思っていたのですが、自分の好きにできないのはストレスだなと。それがわかったのが良い経験です。でも、1人の力でできることは限られているので、たくさんの方と関わって大きなことができたらいいとは思っています。ひとりで仕事をするのは寂しいので」
ハプロMにとっては、失敗はないんです。全部それを糧にプラスにすれば良いので。
理想の生き方は、理想の死に方
理想の生き方は、理想の死に方
ギールさんにとって「理想の生き方=理想の死に方」だそうです。
– 「生きる」とは才能を見つける旅、そして才能を使っていく旅
ギール「人は役割を持ってこの世に生まれてきたはず。存在しているだけで誰かの役に立っています。何かを先人から受け継いで、繋ぎ役として次世代に何を繋いでいくのかを考えています」
– 使命を全うするために人は才能を与えられる。それをちゃんと使えるものが仕事であり、ライフワーク
ギール「お金を稼ぐことは大事だけど、ご飯食べるために仕事するような生き方は奴隷のようで苦しい。一時的にはしょうがないけど、一生それで良いのか?と思っちゃう。一般的に安定した給与をもらう生き方がいいとされるけど、個人が命を全うするためにできること=才能はそれぞれ違うはず。それを見つけるまでが旅。見つけてからそれを使っていくのも旅。仕事はそのプロセスですね」
– 理想の生き方や死に方に大きく関わってくるのは、やはり息子さんの存在
ギール「全ての人が愛されていると感じて生きられる社会を作りたいんです。死ぬ時は記憶だけは持っていけます。愛された記憶さえあったら幸せに死ねますよね。日本は孤独死2万人です。息子が将来孤独死したら嫌です。幸せに死んでほしい。そうならない世界を作る、一つの足がかりを私が作れたらいいなと。そのためには自分が輝くしかありません。誰かに託すのではなく、自分がその世界を作っていく必要がある。こういう風に生きればいいんだというロールモデルを作らなければ、人はわからないでしょう。だから、自分の思うことを自分のやり方で進んでいくし、それが私の仕事になっています。子ども達に夢を持って生きてほしいのに、親が小さく生きたらしょうがない」
– 自分の人生は自分で生きないと
ギール「自分がどう感じるかに蓋をせずに心からの幸せを受け取る人が増えたらいいですね。人の指標に振り回されて自分の幸せを決めてはいけないと思います。そのためには自分が強くある必要がある。そして、そのために人を元気づけられることがあればやりたい。自分の人生は自分で生きないと」
ハプロMは先導型、ロールモデル型のリーダーであるため、相手に直接指導したり教育するよりも、自らがその姿を見せることで、追随して欲しい、見本となりたいという傾向があります。
そして、自分の人生の評価は自分自身がするもので、周りと比べたり、他人の評価では決まらないというはっきりとした自分軸を持っているのもハプロMらしいです。
同じハプロの方への成功のヒント
同じハプロの方への成功のヒント
ハプロMは「自分軸」がテーマ。
「自分の人生の主人公は自分で、自分自身が舵を取り、人生そのものの評価も誰でもない自分自身がするもの」という考え方を持っています。
「自分はどういう人間なのか」ということは、ハプロMの人生の研究テーマです。
しかし、自分の考えや感覚だけに固執することなく、周囲からの力でも自分自身を変化させながら成長することができます。
”気づき”を大切にするハプロM。
のめり込むタイプなので行き詰まることもありますが、そんな時には自分以外の人の生き方や考え方に触れることで”気づき”を得ることも有効です。